創作童話 「ケロッちぃーのお餅」 絵&お話:湊屋かば吉 |
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ケロッちぃは、ずっと、 病気のお母さんを看病しながら、 暮らしておりました。 何一つ愚痴を言わず、 ケロ子お母さんんと、慎ましく、 仲良く暮らしておりました |
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毎年、ケロケロ村の仕来たりでは、 村はずれのクリスマスツリーに、 神様に捧げるプレゼントを25日の夜までに 持っていくコトになっております。 |
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クリスマスの朝、
蛙のケロッちぃーとネズミのぽん太は、 村のクリスマスツリーの下で、 プレゼントを神様にお上げしに参りました。 |
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すると、不思議なことに、温かな春のような 空気が漂い アゲハ蝶が、周りを飛び回りました。 |
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すると、今度は天から雲に 乗った神様が降りてきて言いました。 「親孝行なケロッちぃー、君にひとつ プレゼントをあげるよ。何か欲しいものはあるのかな?」 「神様、もうすぐお正月だね 僕のお母さん、お餅が大好きなので、 沢山、お餅を食べさせて上げたいな!」 神様は深くうなずいて、雲に乗って何処かへ行ってしまいました。 |
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クリスマスも無事終わり、 今年も残すところあと3日です。 ケロッちぃー親子は毎年のように 杵と臼を用意して、お餅を搗き始めました。 ひと臼を搗き終えると、摩訶不思議なことに、 また、蒸したもち米が臼から出てきます。何度も何度も、 ケロッちぃー達は12臼つき上げました。 ああ、神様が僕のお願いを聞いてくれたんだ。 |
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搗きたてのお餅は、とても、とても、美味しいです。 思わず笑顔がこぼれます。 お餅好きのケロッちぃー達は、 お餅をひと臼も食べてしまいました。 すると、お母さんも元気になりました。 |
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次の日も、また次の日も3臼、 お母さんのケロ子と、
ぺろぺろプルルン〜と食べてしまいました。 |
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あと、3臼残っているそうだ!池のお魚君達にも、
上げようと思いました。 パク,パク美味しいな! お魚君達も大喜びです。
その日もケロッちぃー親子で 2臼を平らげ、金魚君達でひと臼を平らげ お正月用のもうお餅が残っていません。 |
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ケロッちぃは、また、杵と臼を出して、
ぺったん、ぽったんお餅を搗き始めました. 今度は大きな臼で、沢山、沢山、作れます
ぺったん、ぽん、ぺったん、ぽん… 威勢のよい音と美味しいお餅の香りが致します。 |
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美味しいお餅のうわさは、 池の魚達にも知れ渡り、
雨の日は、 池のお魚が笑顔餅を買いに 来るようになりました。 |
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余りに美味しいお餅なので
ケロッちぃー親子は、その年の節分の日から、 お餅屋を始めました。
勿論、屋号は「笑顔餅屋」ですよ。 おしまい〜♪ |
*私は起業させて頂いた頃(12年前)から、童話の創作に、興味を持ちました。 そして、未熟ながら、創作活動を致しております。 子供の頃から、母親から聞かせてもらった「民話」や「童話」、 そして、NHK教育ラジ放送番組の「おはなし 出てこい」が、大好きで、 いつか自分も、お話を作ったり、聞かせたりしたいと、夢を抱いて参りました。 お話を通じて、人のこころを温めたり、癒したりする魅力に興味を持ちました。 一年前から、手にした「樹脂粘土」で、童話のイラストを作ってみました。 昨年から私の講演・講座等で、披露させて頂いております。 (ペンネーム 湊屋かば吉) |